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キーワード_H30_企業経営理論 2018C

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【マーケティング論】第14章 プロモーションに関する戦略

第14章プロモーションに関する戦略

☆1. プロモーションとは何か
プロモーションとは4Pのひとつであり、広告、パブリックリレーションズ、販売促進、人的販売をすべて含んでいる。つまり、情報伝達としての性格をもつマー ケティングツールをすべてプロモーションという。

プロモーションはだれが行うのか。そして、だれに向けられたものなのかを整理しよう。プロモーションを行うのが製造業者ならば、卸売業、小売業、消費者を対象とし、卸売業ならば小売業、消費者を、小売業ならば消費者を対象としているマーケティングチャネルにおいて「川上」の段階のものが、「川下」にむけてプロモーションを行うのである。

図表14-1 プロモーションの定義とプロモーションツール
プロモーション(広義)
1広告
2 PR(パブリックリレーションズ)
3人的販売
4販売促進

>1. プッシュ戦略とプル戦略
よく、プロモーションにはプッシュ戦略とプル戦略があるといわれているプロモーションの究極の目的は売上高の増加であることは間違いないが、とるべきプロモーション戦略によっては、その過程が異なる場合がある。それがプッシュ戦略と プル戦略である。プッシュ戦略は、主に人的販売をプロモーション戦略として使っ た場合であるが、これは言葉どおり商品や製品を「川上」から「川下」にプッシュ する戦略であり、「川上」が「川下」に対して働きかけていくプロモーション戦略のことをいう。逆に広告を中心としたプロモーションは、広告をうつことによって、最も「川下」の消費者を刺激し、そこから商品や製品をプルする戦略のことをプル戦略という。製造業を例に取れば、消費者が広告を見て、どうしてもその製品が欲 しくなった場合、小売店に行ってそれを求めようとする。残念ながら無い場合は、 それを注文するなり予約する。この現象が続けば、小売業もこの製品は売れるとい うことで卸売業に求めに行く。最後にそれが製造業に行くのである。つまり需要を 喚起することで、消費者の方から製品をプルしてくれるのである。

 図表14-2 プッシュ戦略とプル戦略

「川上」  製造業M→プッシュ→卸売業W→プッシュ→売業R→プッシュ→消費者C 「川下」
→ →  → → → → → → → → → → → → →
←←←←←←←←←←←←←←←←プル


プル戦略  ~川下の消費者を刺激して 購買意欲を高める
①広告
②PR

プッシュ戦略  ~中間業者を刺激して 販売意欲を高める
③人的販売
④販売促進


>2. メッセージの選択
プロモーションは、製品・サービスにかかわる情報を多数の人々に向けて発信する活動であり、広告はその代表的な手段である。しかし、開発された製品·サービ スの情報をただ漫然と発信していれば、それが人々に必要とされるようになるわけではない。マーケティングミックスの他の要素と同様に、優れたプロモーションを展開するには、活動の戦略的なデザインが必要になる。

マーケティングの一環としてプロモーションに関わる際には、基本的に、何を伝えるかの選択(プロモーションのメッセージとして何を語るか)、どのように伝える かの選択(プロモーションのために、メディアをどのような組み合わせで利用するか)の2つの問題を考慮する必要がある。

(1) メッセージの選択
優れたプロモーションを行うには、さまざまなメッセージのなかから、製品・サ ービスの販売を強力に促進するものを選択しなければならない。戦略的に優れたプ ロモーションのメッセージを作成し選択するには、そのメッセージが、次の3つの ポイントを満たしているがどうかを検討すべきである。
 ①ターゲットとなる買い手に対する訴求力がある。
 ②競争相手が模倣することの困難な優位性が確立される。
 ③マーケティング· ミックスの他の要素との整合性がとれている。


(2) ツールの選択
マーケティング担当者は、プロモーションに際して、メッセージを戦略的に策定 することに加え、策定したメッセージをどのように人々に伝えていくかを考えなけ ればならないメッセージを伝えるためには、その手段となるさまざまなツールが ある。プロモーションツールの定義については以下の通りである。

①広告
多くの人々の視聴するメディアや、多くの人々の行き交う場所に、時間やス ペースを確保し、料金を払って自社の製品·サービスの情報を提示する活動で ある。
  例)テレビ·ラジオ広告、新聞·雑誌広告、インターネット広告、 ポスター,看板、折り込み広告など 252-

② PR (パブリックリレーションズ)
広告活動とは異なり、間接的にメディアを利用しようとするものである。無 料で新聞、雑誌などの番組や記事として取り上げられることをねらった、さま ざまな情報提供活動である。
  例)プレス発表、スポーツやコンサートなどの協賛

③人的販売
営業担当者や販売員など、人を介した顧客との直接的な会話を通じて製品。 サービスの情報を提示する活動である。
  例)販売員による商品説明、カウンセリング販売

④販売促進
製品・サービスにかかわる情報を伝えるための活動で、広告活動、PR活動、 人的販売に属さない活動の総称である。セールスプロモーションとも呼ぶ。
他の3つの活動が、ことばや映像や音楽などを通じて製品 サービスの情報 を提供するのに対して、販売促進は、製品·サービスを直接見たり、触れたり 使用するなどの経験を与えることで、製品·サービスに対する知名度や理解度 を高めようとする活動が数多く含まれる。 例) クーポン、懸賞、プレミアム(おまけ、景品など)、増量パック サンプル配布、リーフレット

>3. 統合型マーケティング コミュニケーション
広告活動、パブリック·リレーション、人的販売および販売促進は、総称してプ ロモーション·ミックスと呼ばれる。

プロモーション・ミックスは、企業が、人々に製品・サービスにかかわる情報を伝達するための中心的な手段である。だが、企業が人々に製品・サービスにかかわ る情報を伝達するための手段は、プロモーション・ミックスに限定されるわけでは ない。製品の素材やデザイン、店舗の立地やインテリア、標準的な価格帯や値引率 などを通じても、製品・サービスのあり方は伝わっていく。このようなプロモーシ ョン ミックスの諸要素を動員したコミュニケーションを統合型マーケティング・コミュニケーション(IMC : Integrated Marketing Communication) と呼ぶ。
たとえば、店舗であれば、雰囲気、陳列されている製品の価格帯、包装紙のデザ インなどを通じて、人々は、店舗コンセプトを感じ取ることができる。統合型マー ケティング コミュニケーションの展開に成功すれば、製品 サービスの個性やそ のブランドのアイデンティティ-を、プロモーション ミックス以上に強く顧客に 印象づけることができる。


☆2. 広告
広告はプロモーション戦略の1つのツールであり、明確な広告主が存在する有料 媒体によるプロモーションツールといえる。プロモーション費の中でも多くの予算 が組まれ、主要なプロモーションツールといえる。

>1. 広告の特性と分類
(1)広告の特性
広告には新聞、テレビ、雑誌、ラジオ、屋外広告、DM、カタログ、ちらし など様々な形態がある。広告の目標も、企業名やブランド名の定着や売り出し を告知するなど様々である。広告形態は多様であるため、一般化して述べるこ とは困難ではあるが、その特性は次のようになる。

公共性
多くの視聴者が同じ広告を受けることから、公共性の高いコミュニケーションツールである。

浸透性
何度も繰り返すことができるために、浸透力が非常に強い。 また、買い手が他社の広告と比較するのも容易である。

表現の増幅性
映像、音、色などを効果的に使うことによって、企業や製品 の印象を劇的に表現することができる。いっぽうで、広告表 の印象が強すぎて広告メッセージがうまく伝わらないこと もある。

非人格性
一方的に情報を伝達するため、対話は存在しない。視聴者は、 それに注意を向けることも反応することも自由である。


(2)広告の分類
広告は、目的によりいくつかに分類される。

①企業広告
製品ではなく組織や企業のイメージを長期的に形成するための広告であ る。長期的利益を目標とし、最終消費者のみならず、すべてを対象としている。

②製品広告
製品の販売の際に関係し最終消費者もしくはチャネルメンバーに向けられ る広告である。
さらに、製品広告は3つに分類される。
a. 開拓的広告
 基本需要を造り上げることを目的としている。新しい製品やアイデアに 関する情報を潜在的消費者に知らせることは、採用過程の初期段階におい て必要とされる。

b. 競争的広告
 これは一般的な製品カテゴリーよりも、むしろある特定のブランドを販 売することによって、選択的需要を刺激する。企業は、製品ライフ·サイ クルが進むにつれて競争業者の製品やプロモーションに対抗し、競争的広告を行うようになる。

c. 維持的広告
市場の成熟期もしくは売上げ減退期において、製品が望ましい位置を確 立したときに使う。この広告は公衆の面前にさらすことを目的とし、その 製品を思い出させるような表現をとる。

③販売促進広告
セールや特別サービスのための広告。

④案内広告
イベントの開催を告知するための広告。

⑤意見広告
特定の事柄に関する主張や支持を表明する広告。

これとは別の分類もある。メーカーを主体として広告の種類を訴求対象によ って分類するとき、一般消費者を対象とする広告は消費者広告、流通業者を対 象とする広告は流通広告と呼ばれている。


>2. 広告に関する意思決定
 

(1)広告目標,広告目的の設定
広告目標は、その目的によって分けられる。

告知型広告:
製品カテゴリーの開発·導入段階に、初期需要の開拓を目的として行われる。

説得型広告:
特定のブランドの選択的需要の開拓を目的として行われる。ある ブランドの優越性を印象づける比較広告も行われる。

想起広告 :
製品の成熟段階において消費者の記憶を維持するために、重要で ある。購入者に、その選択は正しかったと安心させるために行わ れる再強化型広告もある。

広告目的の設定は標的市場や他のマーケティングミックスが決定した後でな ければならない。そして広告を打つ前に、その目的を明らかにしておく始要が ある。広告目的は様々であるが、基本的には売上げを増大させることであり、 企業のイメージや製品のイメージを向上させることである

(2)広告予算の決定
広告目的を設定したら、企業は個々の製品および全体の広告に対する予算を 見積もる。
企業に明確な目標がない場合、次のような広告予算決定を行う

①支出可能手法
企業が支出できる額をもとにして広告の予算を決める方法である。

②売上高比率法
予想売上高の一定比率にプロモーション予算を設定する方法である。

③競合追従法
競争上の均衡を維持するため、競争企業のプロモーション費に合わせてプロモーション予算を設定する方法である。

これらに対し、目的-タスク法がある。
④目的-タスク法
目的-タスク法は、できるだけ詳しく広告目標を明らかにし。そのSS標を するために、どのような作業が娼要かを決定し、これらの作楽に要する トを推計することにより、プロモーション予算を設定しようとするもの コストを推 である(例として、5,000万人のうち400万人を獲得を考える).

aマーケットシェア目標の設定
例)シェア8%

b広告到達対象となる市場割合の決定
例)市場の80%

cそのブランド使用を説得されうる人々の比率の決定
例)試用者の40%がユーザーになると見込まれるため広告を認 知した人の25% (1,000万人)を試用者とする。

d対象市場人口196あたりの広告露出数の決定
例) 25%の試用者を獲得するための露出回数を30回とする。
 
e総露出数の決定
例)市場の80%へ30回の露出数 f必要な広告予算の設定 例)露出1回あたりのコスト×総回数

(3)広告メディアの決定
メディアの特性として次のようなものがあげられる。まず印刷メディアであ るが、これは情報伝達機能、説得機能に優れている。電波メディアは娯楽的機能に重点がおかれ、全国的メディアとしてだけではなく、特定地域、特定階層にも用いることが可能である。次にSP (セールス,プロモーション) メディアであるが直接広告用メディアはターゲットを絞り込みやすいという長所がある。定置広告用のメディアは長期間掲出できるので、継続性があり、繰り返し訴求ができるという長所をもっている。購買時点広告用のメディアは、店内で 特定の商品を購買させるのに有効なメディアである。
各メディアは、到達範囲、頻度、そしてインパクトが異なっている。 それぞ れの特徴をふまえた選択が求められる。

図表14-3 広告媒体の長所と短所

<テレビ>
(長所)
広いカバレッジ
広いリーチ
映像、音、動きをともなう
露出当たりの低いコスト

(短所)
セグメントしにくい
絶対的に高いコスト  
メッセージが短命

<ラジオ>
(長所)
コストが低い
セグメント可能

(短所)
音のみの利用
メッセージが短命

<雑誌>
(長所)
セグメント可能
多くの情報を提供
メッセージが長命

(短所)
視覚だけによる訴求
広告変更などにおける低い柔軟性

<新聞>
(長所)
広いカバレージ
高い柔軟性

(短所)
視覚だけによる訴求
メッセージが短命

<屋外>
(長所)
高い反復率
高い注目率

(短所)
特定の地域に限定
少ない情報を提供

<ダイレクトメール>
(長所)
対象者の絞込み可能
多くの情報を提供

(短所)
接触当たりの高いコスト

和田,恩蔵:三浦『マーケティング戦略第3版』有斐閣、2007年 231ページ

(4) メッセージの決定
広告メッセージは、それぞれの広告メディアにあわせたものでなくてはなら ない。メッセージを社会学的にとらえると「表現し伝えたいことを記号の形式 にする」ことであり、言葉、図、絵、写真、数字などがある。

ブランド間の違いが乏しい製品においては、メッセージの作成は非常に重要 である。そのための手順として、広告担当者は、目標、内容、支持理由などを 明確に記述していく。



☆3. PR (パブリックリレーションズ)
PR (パブリックリレーションズ)は、かつてパブリシティと呼ばれていた。パ ブリシティは、媒体のスペースを無料で確保する活動である。

(1) PR (パブリックリレーションズ)の特徴
PR(パブリックリレーションズ)は、このパブリシティの枠組みを超えた ものであり、つぎのような特徴がある。

a. 信頼性
ニュースは広告よりも根拠があり、信頼できると受け取られている。

b. 無警戒性
ニュースとして伝えられるため、セールス担当者や広告に対しては警戒 する買い手にも抵抗なく伝えらえる。

c. 表現性
広告と同様に、その企業や製品を劇的に表現する力を有している。


(2) PR (パブリックリレーションズ)における意思決定
PR (パブリックリレーションズ)においても、目標設定、メッセージと 媒体選択、その結果の評価が必要となる。 ①目標設定
製品やサービスあるいは組織などの認知を高める、新聞や雑誌で記事と して扱われることで信頼性を高める、営業部門や販売店の意欲を喚起する 、 プロモーションコストの引き下げに関与している。

②メッセージ
担当者は、その製品を語るための興味深いストーリーの発見や開発をす る仏要がある

③ PR (パブリックリレーションズ)計画の実施と評価
PR(パブリックリレーションズ)"の効果測定は困難であるが、比較的 行いやすいのは、そのニュースを取り扱った新聞や雑誌の露出数を測定す ることである。


☆4. 人的販売
人的販売とは「販売の目的で1人以上の顧客に対してなされる口頭のプレゼンテ ション」であり、この人的販売に従事する人をセールスマンと呼んでいる。 人的販売には、次のような特性がある。

(1)人的接触性
人的販売は2人以上の人間の直接的、相互作用的関係を含んでいる。そして、 それぞれがお互い ぞれがお互いに相手の性格やニーズを間近に観察L,即座に対応すること ができる。相当の緊張を伴うことは間違いない。

(2)関係育成性
人的販売には、単に売買関係から、友情のようなものまで、様々な人間関係 が伴う。セールスマンは、一般的には、顧客の長期的な利益を心にとめて行動 する。

(3)高反応性
人的販売では、より直接的に買い手をセールスマンの話に傾注させることが できる。
セールスマンシップをもつものがセールスマンである。セールスマンシップ は一朝一夕では身に付くものではないが、その基礎となるのは、正しい知識で ある。すなわ ち、セールスマンは商品に関する知識、顧客に関する知識、そし て販売方法に関する知識が求められる。

人的販売は2つに分けられる。1つは創造的販売といわれ需要を創造するよ うなセールスマンシップを用いるものであり、オーダー ゲッティングといわ れる。これに対して、サービス的販売は、顧客の必要性を満たし顧客にひいき にしてもらい、より大口でよい条件の顧客になってもらえるようなセールスマ ンシップを用いるものであり、オーダー·テイキングといわれる。また、人的 販売を行う販売員のうち、受注や顧客開拓といった一般的な販売活動以外を担 当する者をミッショナリー·セールスパーソンと呼ぶ。顧客へ役立つ情報を提 供したり、複雑な製品の販売に際し顧客へ助言活動を行っている。


☆5.販売促進

>1 販売促進の特性
 販売促進は、人的販売、広告、パブリックリレーションにあてはまらない 種 のプロモーション手段をすべて含む。それらの手段は、より早く,より強く 標的市場の反応を引き起こすような短期的インセンティブである。販売促進は,、対象によって①消費者向け販売促進、②流通業者向け販売促進, ③販売員向け 売促進の3つに分けられる。

>2販売促進の手段
販売促進の目的を決定したあと、販売促進の手段を選ぶ。このとき、市場のタ イブ、目的、競争条件、コストと効果を考慮する必要がある。

(1)消費者向け販売促進

店舗および陳列 、実演、試供品配布(サンプリング)、消費者コンテスト、プレミアム(景品:特定の製品を購入するインセンティブとして、比較的低価格または無料で提供される商品のこと)、ノベルティ (企業名と住所が明記さ れた便利で低コストのアイテムのことで、販売員が見込み客や顧客に配る)、 展示会、催し物、売り出し、パンフレット、工場見学、消費者教育、ラベル, 包装、スタンプ制度、消費者組織、クーポン(特定の製品を購入すると一部返 金される証書のこと)制度、スポーツチームなどである.

(2)流通業向け販売促進(販売員向け販売促進)
物的方法や販売援助、販売コンテスト,プレミアム、展示会、販売会議、特 売、パンフレット、工場視察、販売店の組織化、スタンプ制度、物的流通の合理化と能率、見本配布、情報の提供、販売力の維持・向上、売れ行き不振の製品のアフターケア、資金面に関する協力や援助などである。

☆6. A I DAモデルとプロモーション戦略
Aモデルとは、見込み客がどのような購買行動をするかを説明するもの で、見込み客がたどる心理過程である。人はまず製品やサービスに対して「注意 (Attention)」をし、それに「興味(Interest)」を持ち、それに「欲求(Desire) 」を抱き、そして最後に「行動(Action)」をする。この頭文字をとってAIDAモデルという。

このモデルはその後に修正が加えられた。行動の後に「満足(satisfaction)」をするということで A I DASがあり、欲求と行動の間に「記憶(Memory)」や「確信 (Conviction)」 を入れたAIDMAやAIDCAなどがある。
この心理過程に対して、プロモーション戦略はどうあるべきか。それぞれの心理過程においてプロモ ーション戦略を最適にするための分析方法として、参考となる図がある 。

図表14-4 コミュニケーション効果の推移 


効果
ブッシュ戦略  徐々に上昇 徐々に降下
ブル戦略    徐々に降下
A I     D       M(C) A    心理過程

プロモーションはプッシュ戦略とプル戦略に分けることができるが、 これを折衷 した戦略を取るとよい。
注意を引くにはやはりプル戦略をとるべきである。そこで、 広告が重要な要素になってくる。広告の効果は、注意を引く段階でもっとも強いと いってよいだろう。しかしながら,心理過程がすすむにつれて、広告の効果は低下していき、今度は人的販売戦略が有効になってくる。つまり、ブッシ戦略を取るのである。

また、購買時点を中心にコミュニケーション効果を考えると、人的販売(プッシ ユ戦略) と広告(プル戦略)の関係は図のように表すことができる。

図表14-5 購買時点でのコミュニケーション効果
縦軸:効果
人的販売
 (UПのように交差する曲線 お互いの頂点は購買時点)
広告
横軸:時間 前  購買時点 後 

三村他『テキストブック 現代マーケティング論』有斐閣 , 1999年,102ページ

スケジュール
5月~8月:各科目(7科目)の全体像を把握 9月~11月:問題なれ 12月~5月:研究 5月~8月:2次対策
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